第1章 a pretext
「うーん、いまいち状況が把握出来ないんだけど...」
視線の先にぼんやりと見えるのは
リヴァイの自室の天井。
目を擦ろうと手を動かそうとするが重い。
ん...? 何これ手枷?
驚いて手元を見やると手首には手枷がはめられており、ベッドの柵へと繋がれている。
起き上がろうにも身体自体重いし
頭もボーッとする。
「私どうして...」
考えをぐるぐる巡らせているうちに
視界がハッキリしてきて
首をもたげて辺りを見廻す。
「...! リヴァイ....?」
「やっとお目覚めか」
首を起こすとベッドの足元に腰掛けているリヴァイが目に入った
待ちくたびれたと言わんばかりに
溜息混じりに答えるリヴァイの表情は
どこか冷たい
「えっとー、これは...」
目が覚めた時にはこうなっていたし。
いったい何が、どうなってるの...