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【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第4章 ◆例の部屋(鶴丸国永)







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その真っ白な部屋で、主と鶴丸国永は棒のように立ち尽くしていた。
内番衣装の鶴丸は部屋の色と同化し、対して主の着物は映えている。

白い部屋には一つだけ扉があり、そこには『夜伽をするまで出られない部屋』と張り紙がしてあった。


二人はつい先程まで、広間で皆でくつろいだ後、二人で主の部屋に戻ってきたはずだった。

それが障子を開けたとたん、瞬間移動のようにこの白い部屋に飛ばされたのである。


鶴丸は扉を開けようとするが、鍵穴はないのにノブさえ回らない。

「こりゃ驚きだな。一体誰のいたずらだ?」

鶴丸は腕を組み、まだ少し面白そうにしながら主にそう尋ねた。

主は顔面蒼白になりながら、ひきつった声で答える。

「……これ…いたずらじゃないと思います。今朝の通達で出ていました」

「通達?」

彼女は懐から畳まれた紙を取り出し、そのまま鶴丸に手渡した。

彼はさっそくそれを開く。


『審神者 各位

複数本丸にて、「次元の歪み」が確認されたため通知する。
次元の歪みに立ち入ると、一時的に創作空間に飛ばされる。

創作空間の例として、「とある本丸」「現代パロディ」「箱詰め」「○○しないと出られない部屋」などがある。
飛ばされた場合、空間内の物語が終結しなければ元の次元には戻れない。
空間内のシナリオに沿った行動を取るよう努めること。』


「……なんだこりゃ」

一通り読んでみた鶴丸は眉を寄せた。


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