第3章 ◆再会(大倶利伽羅)
※現代転生
───現代、東京。
私は株式会社HONMARUへ入社後、3ヶ月の研修期間を終え、やっと本社のシステム部へ配属となった。
今日は初めて出勤する日。
グレーのスカートスーツをきちんと整え、オフィスへと向かった。
システム部へ向かう途中、通りかかった自動販売機のそばに、見覚えのある顔が二人いた。
「え…もしかして、主!?」
「主! こりゃ驚きだ!」
彼らに声をかけられた瞬間、私も足を止め、涙ぐむ。
「燭台切さんと…鶴丸さん…?」
ダークスーツの燭台切さんに、青のストライプスーツの鶴丸さん。
彼らは首に社員証をぶらさげ、すっかりデキるビジネスマンの風貌をしていた。
私は二人と抱き合う勢いで再会を喜びあうと、さっそく近況の報告に入る。
「嬉しいです。お二人とこんなところで逢えるなんて。ここの社員さんだったんですね」
「俺たちも驚いたぜ。俺と燭台切はここの営業部で、五年目だ」
「僕も会えて嬉しいよ。しかも記憶もあるなんて。主はどこの部署?」
燭台切さんの質問に、私は突き当たり右の方向を指で指しながら答えた。
「システム部です。工学部でシステムを勉強していたので」
「システム部? なら、伽羅ちゃんと同じだ」
───え……
「……大倶利伽羅さんも、いるんですか?」