第11章 たかやわら
すると、チビが
「兄貴、コイツの口のガムテープをはなしませんか?どんな声で泣くのか聞きましょうぜ?ひっひっひっ」と息を荒らげて言う。
(…気持ち悪い。息くさいし…)
そして私の口のテープが剥がされる。
そして、デブは言う。
「おい、外したぞ…声くらい聞かせろ。」
私は無視した。こいつらの話なんて聞いてられない。とにかくここから脱出しなければならない。
すると、デブは
「チッ俺の話を無視するとは…躾が必要か?」と言って私の口に舌を入れてきた。
(!?何する気だ?気持ち悪い…やめて!!)
私は抵抗することが出来ない。ひたすらデブの舌が入ってくる。ねっとりしていて気持ち悪い。
数秒たって唇が離れた。
「…おえっ。気持ちわりぃんだよ…私をここから早く出せ!」私は黙っていられず2人にそう言い、唾をチビにかけた。
すると、デブとチビはイラッときたのか
「はぁ?兄貴、こいつなんて殺してしまえ!唾をかけやがって…」
と、チビが言い、
「おい待て、そうしては売り物にならん…。取引先は2日後に来る。…まぁ、それまでこいつで遊んでやってもいいがな。だが、中には出すなよ?売り物にならなくなる。」とデブは言う。
(…中に出す?どういう事?…まさか。)
私は何も出来ない。抵抗することが出来ない。(せめて手首が足首の縄が取れればな…。)
「まぁ、夜遊んでやるよ。それまでお前はここにいろよ?わかったな?」と、デブが言い、どこかへ行ってしまった。
チビもそれに続いてここを出ていく。
ー…
そして暗闇に残ったのは私1人だけ。
これからどうすればいいだろうか…
私は考える。だが、策は思いつかない。
真っ暗で前も見えない。足も拘束されている。手には時計がついているだけ。
「…そうだ、この時計にGPSがあったはず!」
GPSのついた時計のボタンを押すと、班のリーダーに緊急事態と警告が入るそうだ。新兵は1番初めにこの時計が渡される。付けても、付けなくても大丈夫だが、私は付けていた。
(付けててよかった。…これで、兵長に伝わるよね。兵長ならきっと来てくれるよ。私はもう祈るしかない…まだ少し眠いな。)
私はそう思い、少し仮眠をとることにした。兵長に祈りながら…