第15章 雨降って地固まる
*主人公side
体育祭の後の休日。
久々に心おきなくゆっくりできる日ということで、
溜まった家事を一通り片付けた私は、リビングでコーヒーを飲んで一服していた。
窓の外を見ると、空はよく晴れていて雲ひとつない。
柔らかな風がカーテンをゆらゆらと動かす。
『休日、最高....!』
私は、噛みしめるようにつぶやいた。
体育祭期間は、肉体的にはもちろんのこと、いろいろと考えることが多くて精神的な疲労が大きかったなぁ。
体育祭当日に至っては、試合中にぶっ倒れた上に、勝己にあんなことをされてしまい、心が追いつかなかった。
明日からまた学校が始まるから、今日はとことん怠けるぞ。
ソファの上で横になって大きく伸びをすると、携帯電話の着信音が鳴った。
誰だろ?
お茶子か、芦戸ちゃんあたりが暇を持て余して電話してきたのかな。
画面に表示される名前を確認すると──
着信の相手は、意外な人物だった。