第11章 証人
*主人公side
プレゼント・マイクの司会によると、
応援合戦を含むレクリエーションの後はいよいよ第3種目が始まる。
総勢16名からなるトーナメント形式、
一対一の個人戦だ。
「それじゃあ組み合わせ決めのくじ引きしちゃうわよ。
組が決まったらレクリエーションを挟んで開始になります!
んじゃ1位チームから順に...」
「あの...すみません」
ミッドナイト先生の説明を遮ったのは、
同じクラスの尾白くん。
「俺、辞退します」
『尾白くん!何で...っ?』
「せっかくプロに見てもらえる場なのに!」
「騎馬戦の記憶...終盤ギリギリまでほぼボンヤリとしかないんだ。
多分ヤツの個性で.,,」
尾白くんが騎馬戦で組んでたのは、
確か──心操くん。
...一瞬、彼と目が合った気がしたけれど、すぐにそらされてしまった。
なるほど、洗脳の個性にやられたのか。
確かにあの個性は初見殺しだ。
実際、私が初めて心操くんの個性を知ったあの放課後、全く太刀打ちできなかった。
そんな一悶着があり、出場メンバーは少し入れ替わったけれど、
個人対戦の組が決まった。