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電撃少女はヒロインになりたくない

第5章 普通科の彼


*主人公side




『ん、どういうこと?』


「初対面のお前にこんなことを言うもの変だが、この学校には、俺みたいにヒーロー科に落ちて仕方なく別の学科に入った奴も多い。ヒーロー科のやつから見たら、ただの落ちこぼれだぞ。」


『落ちこぼれ、か....なるほど。心操くんは、ヒーロー目指してるの?』


「...まあな。」


『そっか。じゃあ、ライバルだ。
正直、学科間のヒエラルキーとかよくわかんないけど、ヒーロー志望ならきっとこれからもたくさん会う機会がありそうだね。所属なんて関係なくて、意志を持って努力し続けられた人が最後に報われる世界だと私は思ってるよ。』


「....」


『同じヒーロー志望同士、プルス・ウルトラしてこうぜ!』



力強く親指を立ててみるも、相変わらず心操くんの反応は薄い。



『せっかくだからさ、連絡先交換しようよ!他のクラスや学科の話もたくさん聞きたいし!』



「....物好きなやつだな。別に、いいけど。」




こうして、半ば強引に心操くんと連絡先を交換し終えた頃には、普通に廊下を歩けるくらいには人の波が落ち着いていた。




『それじゃあ...心操くん、さっきは守ってくれてありがとう!またね』




思いもよらぬ形で、初めて他のクラスの友達ができた。
...そういや、彼の個性を聞きそびれてしまった。
仲良くなったら、教えてもらえるといいなぁ。

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