第21章 オリジン
*緑谷side
「失礼します」
数日後にインターンを控えたとある日の放課後。
僕は、相談したいことがあって、オールマイトの部屋に足を運んだ。
扉を開けると、オールマイトとリョウちゃんが、隣合ってソファに座っている。
机の上にはパソコン。どうやら、誰かとテレビ電話をしているようだ。
『あ、デクくん!』
「やぁ、緑谷少年!」
「す、すみません!大事な話の途中でしたか?僕、後で出直します」
『全然大丈夫だよ!
ってか、せっかくだからデクくんも紹介しちゃおうかな!こっち来て!』
僕はリョウちゃんに手招きされるがままに、ソファの背もたれの後ろにまわり、2人の間からパソコンの画面を覗いた。
そこに映し出されていたのは、見覚えのある顔。
かき上げた前髪に、涼し気な目元。
端正な顔立ちだが、首と肩ががっしりしている。
画面上には上半身しか写っていないけど、体格の良さがうかがえる。