第16章 女子会
*主人公side
『あの、別に心操くんのことが好きっていうわけではないんだけど...
なんていうか、心操くん、昔好きだった男の子に雰囲気がすっごく似てるんだよね....』
「!」
『もっと言うと、お父さんにちょっと似てて...
身長が高くて、体がっしりしてて、何考えてるかわからないところとか...
だから、無意識のうちに懐いちゃってるっていうか...
ファザコンみたいで恥ずかしいから、あんまり言いたくなかったんだけど...』
ああ、恥ずかしさで顔が熱い。
おずおずと視線を上げると、楽しそうに目を輝かせるみんなの顔が見える。
「ええなぁ、なんか青春やね!リョウちゃんのそんな顔初めて見た!」
「いつもマイペース貫いてて余裕って感じだもんな」
「心操いいじゃん!ちょっと暗そうだけど、イケメンだし、身長高くてスッとしてて、意外と女子から人気あるし」
『人気ある理由はわかるかも
ぶっきらぼうだけど、頭良いし、夢への熱意もあるし、面倒見良いし。』
「でも、あいつと付き合ったら、轟と爆豪は大荒れするだろうねぇ」
『もー、その2人はそんなんじゃないって。ただのクラスメイトだよ。』
「思ったより鈍感だなぁ...あいつらも可哀想に」
『...どうしてニヤニヤしてるの?芦戸ちゃん』
「いや、なんにも!」
芦戸ちゃんが何かつぶやいた気がしたけど、よく聞こえなかった。
慣れない恋バナとは言え、私もやられっぱなしなのは悔しいので、
ここから反撃タイムといこう。