第16章 女子会
*主人公side
とある休日。
今日は、我が家で体育祭の打ち上げ兼女子会を開催するということで、A組の女子メンバー達が家に遊びにきてくれた。
「やばーい!橘の部屋超おしゃれじゃん!センスあるー!」
「素敵な絵画ですわね、どちらのアーティストでして?」
「これ電子ピアノ?リョウ、楽器できるんだね」
「なんか、こっちの机には難しそうな機械がたくさん置いてある!ギャップやなぁ」
みんなを部屋に招き入れた途端に、とんでもない勢いで部屋内の探索が始まる。
褒めてくれるのは嬉しいけど、改めてまじまじと部屋を見られるとなんだか恥ずかしい。
『まぁまぁみんな、落ち着いて!
とりあえず飲み物と食べ物の準備しよう!』
「駅前に美味しそうなお菓子屋さんがあったから差し入れを買ってきたわ」
『わ〜!梅雨ちゃんありがとう〜〜!』
「私は、お紅茶の支度をしますわね」
『やおももありがとう!キッチンはこっちね』
「じゃあ、ウチは踊って待ってるね!」
『わけわかんないけどなんか楽しそうで良いね!ありがと!』
体育祭が終わって、学校内の緊張感はすっかり消え去り、
気分は束の間の休憩モードに切り替わっていた。
入学してしばらく経つけど、こうやってプライベートでみんなと話す機会はあまりなかったから、なんだかとても嬉しい。
「それではみなさん、グラスを片手に」
「三奈ちゃん、おじさんみたいね」
「こういうのは形から入らないとっ!
体育祭、おつかれさまでした〜〜〜!」
「「『お疲れ様でした〜〜!!』」」
芦戸ちゃんの景気の良い乾杯の掛け声で、
A組女子のホームパーティーが始まった。