• テキストサイズ

◆DQX "シフォンケーキは誰のもの?"

第3章 カップケーキはいかが?|ファラス




ファラスに会いに行くと珍しい格好だった
無地のエプロンをしていたところを見るに
何かを作っていたっぽいけど...

…何を作ってたんだろう?


「ファラス、何かしてたの~?」

「3時になるまでのお楽しみだ。」

そう言い、ふっと笑う彼に心臓がドキドキと
早く鼓動を打つ
いつになっても慣れない、彼の笑顔は素敵すぎる


くっつきながら、昨日はこんな事があった、とか
花を育て始めたとか...彼の絶妙な相槌のお陰で
ついつい色んな事を話していると
いつの間にか時計の短針が3を指していた。

「お、もうこんな時間か。
少しそこで待っていてくれ、○○。」

「うん、分かったー。」

キッチンの方へと足を運ぶファラス

内心ドキドキで何を運ばれるんだろうと
楽しみでしょうがない

… …ガチャ
ファラスが美味しそうな甘い香りを
纏いながら戻って来た

「ほら、カップケーキを見様見真似で
作ってみたんだが…。」

ほんのり頬を染めながら、
渡してくれたカップケーキは

ごくシンプルな見た目のものだった
そんな所がファラスらしい

ちょっと形にばらつきがあって
慣れないお菓子作りを
一生懸命頑張ってくれたんだなぁと
笑みがこぼれる

さあ、食べてくれと促され、ひと口

「んん~~!美味しい!
トッピングの塩がアクセントになってて、
いっぱい食べちゃいそう…!」

頬張りながら
次の1個に手を伸ばそうとすると

「そんなに急がずとも、
カップケーキは逃げはしないさ。」

笑いながら、カップケーキを渡してくれる
優しいなあ…なんて思っていると、

ぐいっ… …ちゅっ

「っ?!」

「○○の頬にカップケーキがついていたぞ。

…うむ、なかなかいい感じだな。」

なんて自分の作ったお菓子を褒めている

ファラスの唇で取られたんだと
理解すると恥ずかしさが
体の奥からじわじわと増し、真っ赤になる

「お、林檎のように赤く色づいて愛らしいな。」

止めの一撃を食らわされた
この人は天然なのか…破壊力が凄い…

もぐもぐもぐ…
恥ずかしくて真っ赤になりながらも、
ちゃっかり全部カップケーキを
完食すると、

「今度は自分が頂く番だな。」

そう言って、お姫様抱っこで
寝室へと連れていかれた


-END


/ 18ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp