第7章 風変わりな冒険者|ドラゴンガイア
「今度時間があればでいいんだが、
生チョコを作ってきてはくれんか」
「ふふ、気になるんだね!いいよ
とびっきり美味しいのを作って持ってくるね」
彼から次に会う事を約束されたのが、
嬉しくてにやけるのがとまらない
-チリンチリン
…もうすぐで彼とのお別れの時間だ
毎回来てすぐは楽しいのに、
帰る時間が迫ってくると寂しくてたまらなくなる
「ガイア…あとちょっとしかいられないね…
やだなあ、帰りたくない。
一緒にいたいのに…。」
とん、と彼の体にもたれる
彼のトクトク…と鳴る鼓動と彼の体温が
寂しさを紛らわしてくれる
「そう言うな、また来ればいいだろう?
いつでも待ってるから来たい時に、来ればいい」
そういって彼女を横抱きにして、出口へと連れて行く
じゃあな、と丁寧に降ろして、
頭をポンポンして見送ってくれた
以前、駄々をこねた時にこれならいいか?と
してくれたのが、いつの間にか習慣になった
迷宮から出てきて、クッキーを入れてたかごがやけに重い
気になって中身を見ると
大地の竜玉が2つ入っていた
こういう事はダメだって言ったのに、いれてくる彼
そんな優しさにもキュンとしながら、
余韻に浸るために、自宅へと飛び帰った
一目散にベッドへ直行して、
「はあ…好き…今日も優しかった…。」
彼との会話や頭を撫でられた事、
お姫様抱っこをしてもらった事を思い出して、
きゃ~~~!とじたばたベッドで1人で悶える
あんなに魅力的なんて、反則だ
そうだ、今度ガイアに持っていく生チョコの
材料買いに行って、
とびっきり美味しいのを作らなくっちゃ…
と考えてるうちに
いつの間にか眠っていた