第6章 Con
むにむに
(何故頬を掴む)
楽しそう····
「天音」
「はい」
「渡したい物は靴なんだ」
「靴··?(澁澤さんが珍しい)」
「そこに座り給え」
案内される椅子に座る
「····!(あれは)」
澁澤さんが箱から出したソレは私も知ってる
「···ガラスの靴を君に」
私がたまたま見つけた靴
ガラス越しから見ていた靴
『やぁ!やっと君に履いてもらえるよ!』
ガラスの靴からそう聞こえた
「ふと立ち寄ったらそれがいてね。真っ先に君の笑顔が浮かん···天音?」
ぽろっ
「····あっ、ごめんなさい!···すごく、嬉しいです···」
「泣かないで···」
「嬉しくて泣いちゃいました。ありがとうございます··龍彦さん」
「!!」