第46章 なまら
「······」
「珍しいな、何か言いそうな顔」
「天音の寝言初めて聞いた」
「あの子はちょっと言うからな~」
「···ジャパンって」
「ジャパン?」
「···ふっ」
(笑ってる)
同じ澁澤でもお前は笑わなかった。
其れがちょっとした事で
(まさか···お前も)
「天音を好きになったのか?」
きょとん
「は?」
「この際だから言わせて貰う、俺はお前の異能力だ··感情も何もかも別である。···ただ、ひとりを好きになるのは良くなかったな」
「私が天音を好き?」
後ろから抱きついて
手を握って
頭を撫でてもらい
膝枕
そこと無く当たり前にしていた事が····
···どくん
「···好き···だ」
「認めたか~~。でも天音は渡さないよ」