第23章 ねこねこ
雨の日初めて会った時から
(あぁ、この人なら私の)
全部····。
ーーーーー·····
チュ~~~····
「ーーーっ」
プハッ···。
「天音···。」
「ちょっと澁澤さん··んっ···ふっ、ぁ··」
太宰さんが帰宅した日からやけにキスをされる。
理由は分からないが。
「·····天音、···天音」
すりすり
「どうしたんですか?」
「撫でてくれないか?」
(人型に猫耳としっぽふさふさ)
なでなで
(優しい)
天音の優しさは誰にでも優しい
だから社長にも
「お前は優しい飼い主に拾われたな」
「にゃー」
褒められる
それが嬉しいのに
がぷっ
「いたっ··澁澤さん?」
ふりふり
「そのまま、撫でてくれ」
(しっぽが揺れる)