第14章 さつえい

「天音が来たら撮影場所に向かうぞ｡太宰､そろそろ立ちあが···」


「そうだな」

「···ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！」

「驚くことは無い｡俺は太宰に言われたからそう動いただけだ」

「すみませんすみません！」

ｶﾞﾁｬ

「ほらね！織田作が国木田くんに掴まれてるだろ」

「太宰いい！」

「わぁ国木田くんがキレた！天音くんガード！」

「天音退くんだ」

「あわわ···どきます」

「ちょっと天音くんいきなり退かれると」

ぎゅぅ
「必然的に私にもたれ掛かる感じになるのだよ」

「ちょっと太宰先生？離してくれますか？先程からずっと天音とお話してますが天音は私の担当者です」

「それは澁澤先生の意見ですよね？天音くんの意見は聞かないんですか？」

ぎゅぅ
「それは関係なく私は最初から天音を担当者に決めてましたから」

「わぷっ」

ぎゅぅ
「おーっと､先程から天音くんがわたわたしてますよ？」

「おぷっ」

「喧嘩するなら外でやれ！今は撮影場所に向かうぞ！」

「仕方ないね｡また後ほど敦くん行こうか」

「はい！って太宰さんそう言いながら天音さんの手を握ってますよ」

「ひええ」