第13章 過去
チャリ
「これをあげます」
「···指輪?」
にこっ
「あなたの"心の安定"になれますように」
ーーーーー·····
パチッ
(····久しぶりに夢を見た)
輝きに敗れ
暗闇に沈んだと思いきや、
小さな手に掴まれ
ガチャ
「あっ、おはようございます」
「····また来たのかね」
看病される
(また来たのかね、って迷惑なのかな?私はフェージャに言われたから看病してるけど···この能面さんは私が苦手なんだな)
(凄く黙ってる、言い返す言葉も見つからないのか)
「傷の手当をしたら私は消えますね、起きれますか?」
勝手に手当して
勝手に消える
かと思いきや、私の傷を見て涙を流す女