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3年滅組、それは問題児の集まるクラスでした。/ 鬼滅の刃

第1章 3年滅組





鬼滅高等学校、それは文武両道の精神を掲げる都内屈指の進学校である。

生徒は皆優秀で、成績も全国トップ、スポーツでも全国優勝を誇る部が多数あることから、正に文武両道を実現する学校だ。


ただ、そんな進学校にも少し風貌の変わったクラスがあるという。

良く言えばそれは個性的だが、悪く言えば……………そう、問題児の集まりだ。

そんな問題児ばかりが集められたクラス、それが3年滅組。2年生まではそれぞれ通常クラスに分散されていたのだが、度重なる問題行動で一般生徒と共同生活を行うことが不可能と学校に判断され、進級すると同時に滅組というクラスに放り込まれたのだとか。

そうは言っても一般生徒のほとんどが優秀である為、滅組の生徒自体は少ない。全員で9名だ。

その滅組を受け持っているのが教師のである。

普通なら教科毎に先生も変わるだろう。だが、このクラスは異例なのでが全ての教科を教えている。小学校かここは。は授業の度にそう思っている。
 

「じゃあ出席を取るからみんな席について」


教壇の前で出席簿を開く。

出席は名前順だ。今の机の席も出席順になっていて、教壇から見て前列・中列・後列で3人ずつ座らせている。

たった9人。だから教室は余りあるほど広かった。


「出席番号1番、伊黒小芭内くん」

「オイ………貴様いつになったら席替えをするつもりだ?今日か?明日か?明後日か?」


出席番号1番 伊黒小芭内くん。いつもマスクをしている生徒だ。


「貴様じゃありません先生です。先生の声が聞こえなかったかな?きちんと返事をしましょう」

「貴様の方こそ俺の質問に答えていないだろう。席替えはいつかと聞いている。早く甘露寺の隣に席を移せ」


ネチネチと絡んでくる彼は同じクラスの甘露寺さんが好き過ぎる余り、行き過ぎた言動を取ることがある。故に危険人物と見なされて滅組に入れられた。甘露寺さんのことになると手が付けられないのでどうしたものかと教師達は困っている。が、は甘やかしはしない。


「席替えはしません。ましてや甘露寺さんの隣には絶対しません。じゃあ次、宇髄天元くん」


はしれっと吐き捨て目の前の席に視線を移す。だが、宇髄はまだ来ていなかった。


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