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【リヴァイ】彼と彼女の最終回【進撃の巨人】

第8章 ◇7話◇調査兵団兵舎


リヴァイに連れられてやってきたのは、ベッドとデスクが置いてあるだけの狭い部屋だった。
彼女の洋服が詰め込まれたバッグをデスクの上に置いたリヴァイは、部屋に入ったまま立ち止まった私を振り返る。

「まだ思い出さねぇのか。」

食い気味に首を横に振れば、リヴァイは僅かに目を伏せた。
私はきっと彼を傷つけてばかりいるのだろう。
あの絵を見た後だから余計に、その横顔がひどく傷ついて見えた。
最初は、ただの妄想男が勝手に傷ついているだけだと思っていた。
そして私は今、そうじゃないのかもしれない、と少しずつ思い始めている。
でも、もしそうじゃないのだとしても、私にはどうすることも出来ない。
この状況を理解出来ていないし、何より私は、ただー。
ただ、家に帰りたいだけー。

「俺の部屋は隣だ。何かあればいつでも来ていい。」

部屋を出て行こうとしていたリヴァイと入れ違いに、ハンジとモブリットがやって来た。

「あれ?リヴァイ、部屋に戻るの?」
「あぁ、班員に明日の説明をしておく必要がある。
 エレンの様子も確認しとかねぇとな。」
「そっか。さっき、エルヴィンともあって、話したんだけど
 ご家族にはまだ黙っておくことにしようと思うんだ。
 まだ私達もよくわかってないのに、混乱させるだけだろうし。」
「あぁ…、そうだな。そういうことはお前達の方が分かるだろう。
 任せる。」
「ありがとう。のことは私達に任せてよ。
 今夜は私がそばについておくからさ。」
「…あぁ。ちゃんと寝かせろよ。徹夜は身体に悪ぃ。」

リヴァイは最後に、私に視線を向けた後、部屋を出て行った。
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