so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
「あれ?リヴァイってばダイエット中?」
「あ?…後で食う。野暮用を思い出しただけだ。」
「ふうん?」
疑うようなハンジの視線を交わしたリヴァイはトレイをそのままに足早に食堂を後にする。そんな背中を目にしたハンジはどうせジゼルを探しに行ったのだろう、と予測しぷっ、と吹き出す。わかりやすいリヴァイの行動に後はリヴァイに任せようと判断したハンジは目の前の食事にありついたのだった。
一方、兵舎を歩くリヴァイの足は迷うことなく倉庫に向かっていた。面倒臭いお守りをしに自分からわざわざ行かなくてもいいのにとは思うもののその足は迷うことなく倉庫に向かって歩いているのだから仕方ない。オレンジ色に輝く夕日に目を細めたリヴァイは倉庫の窓を覗く。そこには案の定、黙々と作業をしている金色が目に入って。
ちっ、と舌打ちをしたリヴァイが倉庫の扉を開ける。するとこちらに振り返ったジゼルの大きな金色の双眸と目が合う。ジゼルは扉を開けた人間がリヴァイだと分かると肩の力を抜き小さく微笑む。その笑みを無表情で見詰めていたリヴァイはジゼルの持っている立体機動装置に視線を移した。
「それはあのクソ眼鏡のか。」
「ふふ、わかりますか?」
「あいつの持つ物は全て汚いからな。」
リヴァイはジゼルの持つ立体機動装置を見て舌打ちを落とす。磨いてもいないのか汚い立体機動装置。壁外での際、命綱となる立体機動装置をこんなに雑に扱うのはあのクソ眼鏡の他いない、とリヴァイはジゼルを見ながら思った。ジゼルは細かな部品を立体機動装置に取り付けていく。その様子を見てもう少しで終わりそうか、と判断したリヴァイは壁に凭れジゼルの作業を眺めた。
「クソ眼鏡がお前を捜してた。」
「……ハンジ分隊長がですか?」
「馬鹿言え。あいつ以外に誰が居る。…そろそろお前もあいつに言ってやれ。お前の所為で仕事が長引いたと。」
リヴァイが素っ気なく言えばジゼルは目を丸くさせたあとくすり、と小さく笑う。色白の頬にエクボが顔を出し口元に手を当てたジゼルにリヴァイは目を細めた。
「そんな事思わないです。それにハンジ分隊長の立体機動装置はやり甲斐がありますよとっても。」
やり終えたあとの達成感があります、と答えたジゼルにリヴァイは小さく息を吐きジゼルから視線を逸らした。
「変わったガキだな。」
この倉庫に流れる空気はとても和やかだ。