so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
カチャリと黙々と作業を進めていく開発部と技術部の人達は基本的に壁外調査や訓練などには参加しない。だがその才能を認められたものたちは立派な調査兵団の一員だった。ジゼルは手元にある立体機動装置に小さく微笑んで冷たい金属を人撫でする。ジゼルがこの仕事に誇りを持っていることはここにいる全員が知っていた。
「ジゼル。リヴァイ兵長の立体機動装置を点検してくれないか?他の立体機動装置のファンベルト部分がが錆びれててまだ治るのに時間が掛かりそうなんだ。頼めるか?」
「あ、はい。ですがあたしがリヴァイ兵士長の立体機動装置を点検しても宜しいんですか?その、まだ新人なのに。」
彼女の言いたいことがわかった兵士は大きく頷いた。リヴァイの綺麗に磨かれた立体機動装置をジゼルに渡すとジゼルはそれを受け取るがどうやら緊張しているのかリヴァイの立体機動装置を持ったままその場から動かない。
「ジゼル、お前はもう立派な開発者だ。自信を持っていい。お前にならリヴァイ兵長の立体機動装置を安心して預けられる。」
ジゼルはその言葉を最後まで聞くと今度は力強く頷いた。その目は自信で満ち溢れている。ジゼルはもう一派な一員なのだ。立体機動装置を触れば慣れた手つきでそれを分解していき、一つ一つの部品を丁寧に点検していくジゼルを見てきたからこそのその兵士の言葉にジゼルは心が温かくなるのを感じた。
汚れひとつないリヴァイの立体機動装置。細かな傷が沢山あるのはリヴァイが壁外調査で活躍している紛れもない証拠。ジャンの直った立体機動装置を横に置きリヴァイの立体機動装置を軽々と、だけれど丁重に分解していくジゼル。汗でベタつく髪の毛も気にならないジゼルは黙々と作業を進めていった。
「ジゼル、新型立体機動装置はどうだ。順調か?」
そんな中、先程リヴァイの立体機動装置を渡してきた兵士がジゼルの隣の椅子に座ると冷たい水で喉を潤しながら尋ねる。リヴァイだけしか知らないがジゼルは夜明けまで作業に取り掛かっているため完成間近に近い新型立体機動装置を頭に浮かべて笑みを作る。