so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
楽しさを含んだハンジの声色。ハンジはそれをリヴァイに悟られないようジゼルに目を向けニコニコと笑いながらジャンと話している二人を遠巻きに見つめた。傍から見ればお似合いの恋人同士だ、と口から出かけたがそれを言ってしまえばリヴァイが今すぐジャンを殺しに行くかもしれないと察したハンジは心の中でリヴァイの不機嫌極まりない顔を大爆笑しながらも平然を装い言葉を続けた。
「ジャンって絶対にジゼルに気があると思う!!まあ、お似合いだからいーんだけどさ!ジゼルがジャンと手を繋いでいるところなんか私は見たくないなあああああ。でもまあジゼルはモテるし仕方ないことなんだけどさ。いつかジゼルにも恋人ができ、……ぐふッ!」
「いい加減にしろ、奇行種。それ以上言ったら容赦なく削ぐ。」
ハンジの言葉を最後まで聞かずハンジに思いっきり蹴りを入れたリヴァイはまるで巨人を見るかのようにした視線でハンジを見下ろす。太腿を蹴られたハンジはといえばどこか満足したような顔つきのまま地面に倒れていた。その表情は言い切ってやった、と言っているようだ。
リヴァイはその光景を睨み、癪に障ると言いたげにしてハンジから顔を逸らす。だがハンジの言っていることはあながち間違えでもなかった。ハンジのその言葉通り、視線をあげればジゼルの周りにはジゼルに認識してもらおうとばかりに立体機動装置を持った兵士が群がっていたからだ。そんな不愉快極まりないその光景に足元で倒れているハンジの頭を容赦なく踏み潰したリヴァイ。
「……私に八つ当たりするのは辞めてくれ。」
うぷ、とうめき声を出しながらハンジはそう言う。リヴァイはその言葉ですらも耳に入れたくないのか全身で苛立ちを感じながらハンジを踏み台にして倉庫へと足を進めた。
「おい、餓鬼共。」
「っ……!リ、リヴァイ兵長!!!」
突然のリヴァイの登場によってジゼルに群がっていた兵士達は顔を青ざめさせ立体機動装置を抱えたまま敬礼をする。こめかみに青筋を浮かばせたリヴァイの様子に兵士達は何かしただろうか、と耳打ちするがリヴァイが一歩歩いたところで背筋を伸ばし背中に冷や汗を流す。
「お前ら随分と余裕そうじゃねえか。訓練には飽きたか?」
「い、いえ!滅相もございません!!」