so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
開発部と技術部の倉庫。基本室内で作業をする開発部と技術部だがこうして兵士達が使う立体機動装置の点検や整備などをする日には外に設置されてある倉庫で作業をしている。今日は確か点検日だったか、とふと脳を過ぎった通りに倉庫に向かえば案の定そこにはジゼルもいて。
エレン達がジゼルに群がる中いつもは下ろしている金髪を上の位置で結びあげているジゼル。少し汗をかいているのか首元が輝いていた。いつもとは雰囲気がまるで違うジゼルにリヴァイは目を細めた後立体機動装置を点検しているジゼルの仕事の邪魔をしては行けないと遠目から賑わいている倉庫を眺めていれば。
「ジゼル、アンカーの調子が悪いんだけどこれって故障してんのかな。」
キャラメル色の短髪の男がジゼルに近づきアンカーを見せる。少し目つきの悪い兵士はジゼルを見て照れ臭そうに頬をかいた。確かあいつは、
「あ、ジャン!待ってね、アルミンの立体機動装置を点検してから見てもいいかな?そこに置いといて。後で見ておくね。」
そう、ジャン・キルシュタイン。104期兵士でエレンとは犬猿の仲だとハンジから聞いた覚えがある、とリヴァイは木に背中を預けながら遠目にジャンとジゼルのやり取りを見る。ジャンはジゼルの笑顔を見て頬をまるで大袈裟なくらいに真っ赤にさせる。リヴァイまでとは行かないがその鋭い瞳がジゼルを捉えて綻んだ様な気がした。
「リヴァイ、顔…………顔怖いよ。」
「あ?」
ちょんちょん、と肩をつつかれたリヴァイは声の主に目をやるとそこにはリヴァイ同様ジゼルとジャンのやり取りを眺めているハンジが突っ立っていて。鬼のような形相をしてジャンを睨んでいるリヴァイにハンジはいてもたってもいられなくて声を掛けたのだ。ジャンはジゼルに夢中でこちらには気がついていないがその言動は明らかジゼルに好意を持っていると捉えてもいいだろう。
腕を組みながら眉間に深く皺を刻みこれでもかと言うほどジャンを睨んでいるリヴァイはその眼光だけで人を殺してしまいそうだとハンジは苦笑いしながら思う、だがハンジはこの状況が楽しくて仕方がなかった。その証拠に苦笑いしながらも口元は緩みっ放しだ。
「リヴァイは知らないだろーけどジゼル、ちょーモテモテだよ。そりゃあそうだよねえ、屈強な兵士には堪らないだろうしねえ、特にジゼルは優しくて愛想も良いから。皆ジゼルに群がってるんだよ。」