so ist es immer【Levi dream】
第2章 girl of hope for mankind
ジゼルはリヴァイに買ってもらったアールグレイの茶葉を抱き締め上品な香りを堪能している。そんなジゼルの絹糸のような柔らかで滑らかな金色の髪を触る。指で通せば指の間をはらり、と舞落ちていく艶やかな髪の心地良さに目を細めた。
「それにしてもお前が紅茶に興味があったとはな。」
「はい。あたしも初めて知りました…。でもリヴァイ兵士長が淹れてくれる紅茶はとても美味しいです!あたしも紅茶の淹れ方勉強します。」
「ああ。そうしろ。だが俺は紅茶には口煩いぞ。」
「が、頑張り、ます……。」
ジゼルの艶やかな髪を堪能したままそう言えばジゼルは今から気合を入れているのかよしっと茶葉のパッケージに書いてある紅茶の正しい淹れ方という説明文を必死に読んでいた。そんなジゼルに目を細めたリヴァイが口を開こうとした時。
「ほっほっ。お主らを見ていると和むな。いつの間にそんなに距離を縮めたんだ。リヴァイ、ジゼル。」
「……っピクシス、さん!」
予想外の人物にリヴァイは舌打ちを。ジゼルは驚いたように目を見開きピクシスを見詰めた。どうやらピクシス行きつけという居酒屋は茶葉屋の目の前だったらしく運悪く鉢合わせを食らったリヴァイはげんなりとした顔つきをしながらジゼルの髪から手を離した。
「ジジイが。随分と悪趣味な事だな。」
「こんな公の場でいちゃついてる男女がおれば誰でも見てしまうだろう。ジゼルには甘いのう、リヴァイ。本当にリヴァイなのかと目を疑ったわい。」
「……さっさと巨人のクソにでもなってろ。」
「ならさっさと美人の巨人を紹介してくれ、リヴァイ。」
「ちっ。」
「……して、ジゼル。お主とは話したい事が山のようにある。が、エルヴィンは何処じゃ?見当たらんがお主らと一緒には来なかったのか?」
ピクシスが辺りを見渡す。確かに、とジゼルもきょろきょろと辺りを見渡すがエルヴィンはどこにも居なくて首を傾げた。
「エルヴィン団長、何処に行ったんでしょうか…。」
「……む。あれかの?」
とピクシスが指を指した先にはベンチで腕を組みながら瞳を固く瞑っているエルヴィンが居た。金色の髪が風に揺れていて、心地よいのか一向に起きる気配のないエルヴィンにピクシスが黒ひげを弄りながら目を細めた。