so ist es immer【Levi dream】
第2章 girl of hope for mankind
その様子にハンジがジゼルの頭を撫でる。そして頬を擦り付けながらにひひ、とだらしなく顔を崩した。
「ジゼルー、ほんっっとーにジゼルは賢いよねえ。うんうん、リヴァイとじゃなんも喋んないし顔怖いから気まずいでしょ?私が一緒に食べてあげるよー!!!ほら、エルヴィンも!!」
「あ、ああ。じゃあ邪魔するよ。ジゼル。」
「はい!」
トレーを持ってきたエルヴィンとハンジがそれぞれ空いている席に座る。リヴァイはハンジの言葉に機嫌を損ねてしまったのか、眉根に皺を深くよせ目の前に並ぶ質素な食事をこれでもかと言うほど睨んでいた。そんな不機嫌全開なリヴァイはその不機嫌を隠すことをしない。正直なのか不器用なのか分からないリヴァイにエルヴィンは苦笑いを零した。
目の前でジゼルの隣に座ったハンジは食事なんてそっちのけでどうしてリヴァイと一緒にいるのかを問いつめている最中だった。
「それにしてもどうしてリヴァイと一緒に行動してるの!?すっげー興味ある!ちょー興味あるんだけど!!」
「黙れクソ眼鏡、俺が誰と飯食おうがお前には関係ないだろ」
「えー?気になるじゃん?今までどこの女兵士とも食事を一緒にしたことがないくせにジゼルとは一緒に夕飯を食べるなんてどーゆう風の吹き回し!?」
「チッ、削いでやる」
「ねえ、ジゼル!なんでなの!?」
リヴァイの殺意の籠った言葉を敢えて無視したハンジ。ハンジの推しに押されたジゼルはちら、とリヴァイを一瞥する。リヴァイは容赦なく舌打ちを落とし苛立ちが限界に来ているのか拳をわなわなと震わせて目の前で鼻息の荒いハンジを睨んでいた。三白眼がさらに鋭くなり目だけでも殺せそうだ、と肩を震わせたジゼルは小さく口を開けた。
「さっきまでリヴァイ兵士長の執務室に居て、あたしの長話に付き合わせてしまっちゃって…」
「うんうんっ」
「それで、夕飯の時間になったから一緒にお食事どうですかとあたしがお誘いした、だけですよ…?」
「その誘いにリヴァイは乗ったってこと!?え!?そうだよね?!マジで!?でもそうだよねえ?ジゼルの可愛いお誘い断れるほどリヴァイもできた男じゃないもんねえ!?でもっ…」
「ハンジ、ジゼルが困っている。それに…、」
そう言って頭を抱えて叫んだハンジをエルヴィンが制する。エルヴィンは青い双眸を隣に座っているリヴァイに向け、ハンジに視線を戻した。