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so ist es immer【Levi dream】

第2章 girl of hope for mankind


リヴァイとジゼルが兵士の賑わう騒がしい食堂に到着した瞬間。リヴァイの姿を捉えた兵士達は次々と立ち上がり敬礼をしていく。その屈強な姿にジゼルは肩を上げてぺこりと頭を下げる。この少女は一日に何度頭を下げれば気にするのだとはあ、と小さく溜息を零したリヴァイが手で敬礼を制する。

その様子を見た兵士達はリヴァイの隣にいる美しい少女に目をぎょっとさせるも次々と椅子に座って食事を再会していく。鋭い眼光を放ちながらトレーをふたつ持ってきたリヴァイにジゼルは慌ててひとつ、自分のものを受け取り礼を言った。そして改めて思う、リヴァイはとても優しくて気の利く人なのだろうと。

「リヴァイ兵士長、あそこのテーブル空いてますよ!行きましょう!」

「ああ。」

ジゼルがリヴァイの裾を掴む。片手で持つトレーを見て危なっかしいとジゼルからトレーを奪ったリヴァイにジゼルは目を見開く。

「危なっかしいから俺が持っている」

「あ、すみません…」

混みあった食堂で唯一空いていたテーブルに嬉しくなったのはわかるがそこまで興奮するものか、とリヴァイは顔を顰める。がジゼルはちょこちょこと歩くとリヴァイの座る椅子を引いた。リヴァイはジゼルのトレーを自分の座る向かい側の席に置いてリヴァイは席に着く。そしてジゼルも席に着いた。

他の兵士たちは食事をしながらリヴァイとジゼルを遠巻きで見ていた。その珍しい組み合わせに気になってしまうのは仕方がない。とリヴァイもあちこちから突き刺さる視線を無視して手を合わせるジゼルを見る、とその時。

「あれー?リヴァイじゃん、今日は食堂に来るの早いねえ?人混みが嫌いでいつも時間をずらしてくる様な貴方が珍しいじゃん!……て、え?ジゼル!?ちょ、ちょっとエルヴィン!!見てよ、ここにリヴァイとジゼルという世にも奇妙なコンビが居るよ!!!」

「煩えよ、クソ眼鏡が」

ボサボサのポニーテールを揺らしたハンジが驚いたように背中を仰け反りひええ、と叫ぶ。その声は食堂にも響きわたり、騒ぎを駆けつけたエルヴィンが機嫌の悪いリヴァイと目を丸くさせた状態で放心しているジゼルを見て少しだけ目を見開いた。

「ハンジ、少し静かにしなさい。リヴァイ、お前ももう来ていたのか。ジゼルも。」

「エルヴィン団長もハンジ分隊長も一緒にどうですか?」

エルヴィンに視線を向けられたジゼルが隣の空いている席を引く。
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