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so ist es immer【Levi dream】

第1章 in the light of the earth


顎に手を当てうむむ、と考え込むエルヴィンにリヴァイは大きく溜息を吐き出し仕事にならないとでも言うかのようにソファーに身をどっぷりと預け宙を睨む。流石は人類の奇行種だ、と変に感心しながらもエルヴィンとハンジの話に耳を傾けた。

「アシュリー博士には子供が居たんだよ!!!この本にはアシュリー博士の子供にだけ新型立体機動装置の設計図を託したって書いてあるんだっ!ねえ!?どう思う!?アシュリー博士が新型立体機動装置の設計図をこの世に遺してくれてその設計図が手に入れば調査兵団組織も巨人に立ち向かいやすいとは思わないかいっ?」

「……その設計図、否、もしそれが本当だとしてもアシュリー博士の子供の居場所がわからない。もしかしたらこの前のウォール・マリア突破の件で巨人に喰われたかもしれない」

「だーかーらーそれだってまだ分からないだろ!?だからあたし達でアシュリー博士の子供を探すんだよっ!新型立体機動装置、エルヴィンも興味あるだろっ?」

「確かにある、がアシュリー博士の子供を探している時間がない。ウォール・マリアが突破されていつまた巨人が襲ってくるかもわからないこの状況の中でたった1人の人間を探し当てるなど不可能に近い」

「はっ、つまんない男だねえ。リヴァイはどう思う?」

「馬鹿らしい」

「もーー退屈な男だねえ?!じゃあもういい!この本によるとアシュリー博士はシガンシナ区出身らしいしエレン達に聞いてくるよ。つまんない男共はそこでつまんねえ書類と向き合ってろっ!!」

「…」

そう言い捨てほぼやけくそに飛び出していったハンジを見送りながら得体の知れない過労がリヴァイを襲う。はあ、と溜息を吐けばエルヴィンがハンジの置いていった本を興味深そうに読んでいた。

「おい、やめとけ、エルヴィン。クソ眼鏡の馬鹿が伝染る」

「まあ、そう言うなリヴァイ。お前も興味はあるだろう?」

「…現実味もねえ話だ。時間の無駄だ。それにシガンシナ区出身ならもう巨人に喰われていてもおかしくない。否、寧ろ今も生きていると考える方がおかしい」

「……そう、だな。もしこの本が本当の事を述べているのだとしたら我々はまた、人類の謎から遠のいたというわけだ」

「…」

「惜しい人材だ、だが今はエレンの巨人化…硬質化の実験に時間を費やしたい」

「当然だ」

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