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so ist es immer【Levi dream】

第2章 girl of hope for mankind


「リヴァイ兵士長……?」

心做しか頬を薄く染めるジゼル。そんなジゼルにお構いなくリヴァイはジゼルの髪の毛をその骨ばった指で堪能した。リヴァイの柔らかなその表情にハンジが心の中で盛大に笑う。それはもう涙が出るほどの大爆笑だ。エルヴィンがいたならエルヴィンに是非とも見てもらいたい、と興奮しそうな体を必死に抑え込む。そしてそれは体の震えとなり現れて。

「ハンジ分隊長……?」

とジゼルが俯いているハンジの顔を覗き込めばハンジは鼻の穴を広げさせ必死に笑いを堪えようとしているのかふが、ふが、とよくわからない嗚咽を吐き出していた。そしてそのゴーグルの奥の目は涙で濡れていて。ジゼルが首を傾げたと同時に、ハンジは手で口を抑え、リヴァイを指さして笑う。

「あはっ、あはははっ、リヴァイ、君は本当にリヴァイかい?」

ひーひーと床を叩きながらそういうハンジにリヴァイのこめかみに青筋が思いっきり浮かび上がった。

「ジゼルの髪の毛、気持ちよさそうに触ってジゼルの頭を撫でるなんてほんっとーーにリヴァイはふぎよ…………うガハッ」

とうとう我慢の限界だったのかリヴァイがハンジの尻に人類最強の蹴りをかます。笑い転げていたハンジはピクリとも動かずジゼルがハンジの体を揺さぶろうと膝を折り曲げればそれはリヴァイによって阻止される。

「放っておけ」

「……でも、」

「いい、こいつは削がねえと死なねえ」

「…………」

そう言ってまだ蹴りたりないとでも言うようにして床に突っ走てるハンジの頭を思いっきり踏みつけたリヴァイにジゼルの肩がぴくり、と揺れる。そしてその鋭い眼光はジゼルを捉えた後、ほかの兵士達に向けられる。

「ジゼル、お前はここに遊びに来たわけじゃねえ、勤務時間だ、さっさと働け」

「お前らも」と言い放ったリヴァイに兵士達は次から次へとそれぞれの仕事場へと向かっていく。ジゼルはといえばどこへ向かうのかもわからず周りをキョロキョロとさせていた、がリヴァイの強烈なデコピンに額を抑えてしゃがみこむ。

「食堂で遊び呆けてやがるからそうなる」

「〜〜……す、すみません」

痛がるジゼルを無視したリヴァイははあ、と溜息を吐き出し廊下をゆびさす。涙目でその指を辿っていけばリヴァイはこの廊下の突き当たりの階段を指しているのだろうと理解したジゼルはまだじんじんと痛む額を擦りながら何度も小さく頷いた
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