so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「リ、リ、」
「リ?」
「リヴァイに脱がしてもらっちゃった!?」
「……っっ!!!ハンジさん、こ、声…!」
反り返りながら大声で叫んだハンジの口を慌てて塞ぐジゼル。顔は真っ赤だ。まさかあのリヴァイが…?とごもごもと話すハンジにジゼルは林檎のように顔を赤くさせる。恥ずかしい、と全身で訴えてくるジゼルは今にも羞恥心で泣いてしまいそうだ。
「……チッ、あの奇行種が。」
一方、屋根の上で待機していたリヴァイもハンジの叫び声が聞こえて、舌打ちを落とす。外にまで聞こえた内容に眉を顰める。あいつの脳味噌をいつか取り除いてやる、と心に誓ったリヴァイはだだっ広い屋根の上を歩き周囲に三白眼を巡らせた。
こんなくだらない茶番も、もうそろそろ終わる。いつの間にか大きな月が顔を出し、リヴァイは青白い月を見上げ小さく息を吐いた。
……まだ、終わらないのか。ああ、眠たい。お腹が空いた。
どこかの小さな少女のようにブツブツと心の中で文句を唱えるジゼルは純白のドレスに身を包みソファーに座っていた。その隣にはハンジさんが居て。エルヴィン団長は会場の後ろの方でヴェルディさんと話し込んでいる様だった。
「ジゼルさん、僕の名前はミカエラ。ミカエラ・ボーンだよ。ああ、さっきは僕が貴女を助けたかった。ゲルゲルドとかいう無礼な男には後から詫びを入れさせますので僕と一曲踊ってはくれませんか?全てを忘れ、」
「長ーーーーーーーーーーーい!!!それにあんたさっきまでゲルゲルドに怯えまくってたでしょ。しっかり見てたよォ?」
「なっ……!クソ!調査兵団め!!」
「次は俺だ!!ジゼル、俺の名前はキクシェイ・ド・ラゲッジ・ル・シュテーゲン・ダラ・トゥーニ、」
「名前が長ーーーーーーーーーーーい!!!遅い!!!もう終わり!次!」
「は?まだ名前も……!」
「邪魔邪魔ーーー!!!!さっさと退く!」
「クッソ……!調査兵団風情が調子に乗りやがって……!」
ジゼルの前に作られた長蛇の列。ハンジがばさり、と容赦なく切り落としていく貴族の男達はハンジを睨み、去っていく。
肩を落としたもの、プライドを傷つけられ怒りでワナワナと震えるもの、ジゼルから背中を向け引き返してくる貴族の男達の顔を見てエルヴィンとヴェルディは愉快だと言うように笑っていた。