so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「ではハンジ、ジゼルを頼んだぞ。成る可くジゼルから目を離さないでくれ。」
「まっかしてーー!!!まあ着替え済んだらそっちに連れてくよ!」
その言葉に頷いたエルヴィンは踵を返していった。エルヴィンとリヴァイが居なくなった部屋で1人残されたハンジはリヴァイの出ていった窓を閉める。……ほんとに何事もなければいいんだけど。
「……ハンジさん?!」
その時、白いワンピースに身を包んだジゼルが白いドレスを抱えて目を見開く。濡れた髪からは雫がひとつ、またひとつと落ちていき上気した頬に潤んだ金色の瞳。
ああ、ここにリヴァイが居なくてよかった。
彼ならきっと自分の中の男と葛藤していただろう。
酷く安堵したハンジは満面の笑顔でジゼルを迎える。
「やあ、ジゼル。さっきぶりだね。急遽リヴァイは屋根の上からジゼルを護衛する事になったんだ、エルヴィンの指示でね。」
「そうなんですね。あの、あたしまた会場に戻らないといけませんか?」
「ううん、そうだねえ。一応ジゼルが主役だから。ごめん、もう終盤にかかってるしあともう少しだけ踏ん張れる?」
「は、はい!」
ジゼルは疲れていた。世間を知りたいという自分の言葉に嘘偽りないがそれでも広すぎる世間と色々な人達に囲まれ、注目の的になったジゼルの気持ちはよくわかる。
それは調査兵団も似たような環境にいるからだ。調査兵団の様に罵倒じゃないだけまだマシだろうがそれでもジゼルには辛いだろう。
どうやらジゼルも貴族とは相性が良くないらしい。まあリヴァイ程には行かないが。それでもガックリ肩を落としたジゼルの表情には疲労が浮かんでいた。
「じゃあドレス着よっか!!背中のホックとめてあげるよ〜。」
「よろしくお願いします!」
「……あれ、ジゼル。」
「なんですか?」
ハンジはふと疑問に思う。
ドレスは死んでも着たくはないがドレスのホックが背中の頂点にあるため1人では外せない事はハンジでも知っている。……だったらどうやってジゼルはドレスを脱いだのか。
まさか。