so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
ハンジが大袈裟に頬を緩める。舌打ちを落としたリヴァイは風呂場へ視線を向けてエルヴィンに目を向ける。エルヴィンは腕を組み、小さく笑いを零すとリヴァイのマントの中に隠されている立体機動装置を見た。
「リヴァイ、先程の騒ぎの件で憲兵がお前を探してる。晩餐会の退場命令が出た。ナイルがお前を保護すると言っているんだ。」
「帰れと言うのか?ガキの護衛はどうする?エルヴィン、あの気味悪ぃ連中がいつまた襲ってくるのかもわからねえ、だがその可能性を脳味噌に入れとけと言ったのは紛れもないお前だ。もし恐れていた状況がやってきたとしたなら、到底お前だけで対処出来るとは思えねぇ。」
「はは、酷いなリヴァイ。私が憲兵の言いなりになり、お前に大人しく帰れとでも言うと思うか?」
そういった青色の瞳は光を冷たくさせる。
ああ、だからこの男は心底恐ろしい。
「……何を考えてる?」
「引き続きジゼルの護衛を頼む。だが、屋根からだ。私の立体機動装置の腕は人並みだ。お前には到底かなわんからな。お前は屋根からジゼルを護衛してくれ、ナイルにはもう話を通してある。」
「……ああ、良いだろう。了解した。」
下らねえ晩餐会から抜け出せるのなら良い。だがエルヴィンなら兎も角、ガキのお守りをハンジに任せてしまって良いのだろうか。こいつの脳みそは独特だ。否、独特ではなくイカれてる。
「リヴァイ、私の脳みそは独特じゃない、それにイカれてないよ。全く酷いなぁ。」
「ああ、聞こえていたのか、それは悪いな。どうやら俺の独り言は相当でかいらしい。」
「そう思うんならもう少し申し訳なさそうな顔してよ。でもジゼルの護衛役なら任せて!!まあジゼルを襲ってくるって断言は出来ないんだし何事もなく晩餐会が終われば一番いいんだけどね。」
苦笑いを零したハンジは眼鏡を持ち上げうーん、と伸びをする。エルヴィンはリヴァイに目を配らせ、立体機動装置を見下ろす。リヴァイは締まりきってる窓を開け、窓際に足をつけるとエルヴィンを一瞥し、トリガーを引き、アンカーを飛ばしたあとなんの躊躇もなく暗闇の中へと消えていったのだった。
その早業にエルヴィンは苦笑いを零してハンジに部屋を任す。男の自分がいてはジゼルが気を遣うだろうと踏んでの行動だった。