so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「新型の出来栄えを今日エルヴィンに報告するつもりだ。お前がいまさっき望んだように明日から新型と向き合う毎日が続く。あの完璧主義者のエルヴィンの事だ。徹夜続きは確定だろうな。おだがお前がもう無理だと、泣き喚いても俺は助けねえぞ。」
「ええっ!息抜きくらいは許してください……。」
「…紅茶くらいならいつでも淹れてやる。」
「嬉しいなぁ…。リヴァイ兵士長の淹れる紅茶は絶品だから楽しみです。」
「それは良かった。だがいいか、決して無理はするな。ぶっ倒れそうになったら俺に言え。その時はクソ野郎のエルヴィンに言ってやる。」
「ふふ、分かりました。」
どこまでも優しいリヴァイ兵士長の言葉に胸が陽だまりのように暖かくなる。
彼の腕の中にいる絶対的な安心感に身を委ね少し無言の時間が流れる。だがその無言は気まずいものでもなく、あたしたちの間に流れる雰囲気はとても柔らかな物で、この時だけはリヴァイ兵士長もあたしに心を許してくれた様な気がした。そんな気が、した。
あれからどちらともなく離れたガキは俺の顔を見ずにそのまま風呂へと駆け込んでいった。ガキが離れたと同時に俺を襲う焦燥感。…
…何故、ガキを腕に抱いた?
そんなことを聞いても返ってくるわけでもなく突発的な自分の行動に自嘲し、ソファーに深く身を預ける。はあ、と大きな溜め息は勿論、自分のもの。
「リヴァイ、いるか?」
かちゃり、と開いた扉の向こうには金髪の髪と焦げ茶色の髪が覗いていた。リヴァイは気だるそうにそちらへ視線を向けてなんだ、とエルヴィンを見る。
「話は終わったのか。」
「ああ、憲兵がゲルゲルド・ウィン・ユダンを連れていった。まあ食糧地の領主となれば多額の金を憲兵に渡し、金銭的に解決するだろう。ナイルがそれをどう対処するのかは知らんが。」
「薄ら髭の事だ、大方金に飲み込まれて終わりだろうな。」
「まあそう言うなリヴァイ。憲兵団の内部が尽く腐っているのは有名な話だろう。憲兵団師団長であるナイルにも色々な事情があるさ。」
「ねえ!そんな堅苦しい話はどうでもいいんだよ!それよりジゼルは?ハッ……も、もももも、もしかしてリヴァイ、ジゼルをとうとう襲っ…、」
「てめえの頭はそんなくだらねえ発想しか思い付かねえのか。豚野郎のせいで風呂に行かした。で、お前達は何の用だ。」