so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
何を言ってるんだあたしは。
ジゼルが振り返りお礼を言おうと口を開く、がリヴァイはその前にジゼルを後ろから抱き締めた。
男らしい腕を回されたジゼルの思考は停止する。何が起きた、と瞬きして状況を理解しようとするので必死で。だけど不思議と落ち着くリヴァイの腕の中でジゼルは目を瞑り、その温かさを堪能した。
「何故あの時、俺に助けを求めなかった?」
「……助け、ですか?」
「ああそうだ、あの豚野郎がした事に対して、だ。」
慣れない貴族に罵倒されたジゼル。あのエルヴィンですら我慢ならなかったのかジゼルを助けようとしていたというのにジゼルは視線でエルヴィンを阻止した。
何か策があるのか、と その様子を見ていたリヴァイだったが好き放題あの豚野郎に触れさせているジゼルに自分の心がドス黒いナニカに染まりつつあったことは確か。実際耐えられなくなって豚野郎を気絶させた。
「……リヴァイ兵士長が近くにいるとわかってたから、だから、何故か不思議と安心したんです。」
「好き放題触らせて、もし俺が助けなかったらどうするつもりだった。」
「ふふ、そんな事、しないでしょう?助けてくれるという絶対的な自信があったんです。だからあの場でも耐えることが-出来た。それはきっと貴方が近くに居てくれたから。」
「随分な言い草だなお前。俺はそんなにお人好しに見えるのか?」
ジゼルはふふ、とまた笑いこちらを振り返る。ジゼルを抱きしめている腕を緩めればジゼルの顔がリヴァイを見上げる。
「お人好し、ですよ。…リヴァイ兵士長は。」
「……っ。」
途端に込みあげる熱い感情。
白百合のように優しく微笑んだジゼルの頬に短なキスを落とす。
それは触れるだけのキスで。
衝動的な行動に驚いたのはリヴァイだけではなく、ジゼルもで。ジゼルはゆっくりと瞬きしながらリヴァイを見上げ、目を丸くさせた。リヴァイは混乱している頭を整理しながら平然を装いジゼルの小さな頭に手を乱暴に乗せた。