so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
ジゼルが目を輝かせてリヴァイのダンス姿を想像してみる、が想像できなくて難しい顔をして手を顎に添える。
ひとつの動作をする度にキラキラと輝いているジゼルは自分の身なりに自覚はない。そのさり気ない動作がここにいる男たちを魅了しているなど夢にも思わないだろう。
大きなシャンデリアに照らされるジゼル。そしてジゼルに近寄ってくる肥えた男が視界に入る。さっき自分と目が合い瞬時に逸らした男。ここにいるということはこの男も貴族なのだろう。脂ぎった腹を抱えニヤニヤとしながらこちらに近づいてくる男に無意識に舌打ちが落ちる。
「リヴァイ、あの貴族は南領土の食糧地の領主だ。あの様子じゃ難しいとは思うが手荒な真似はしないでくれ。」
「チッ…、まるで脂肪で出来上がったような男だな。」
無駄な脂肪を抱えた男にリヴァイは顔を歪めた。
そして耳打ちしてきたエルヴィンを睨めばエルヴィンも脂ぎった男を遠目に眺めていて。いい加減ジゼルも気づいたらしく、ジゼルは体を硬直させ男に向けて頭を下げた。
「おぉ〜やっと気づいたかぁ。ジゼルよ、俺に挨拶はねえのかぁ?」
「……申し訳ありません。ジゼル・アシュリーと申します。差し支えなければお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「俺の名を知らないのかぁ、まあそうだよなぁ、お前は今まで地下室に閉じ込められてたって話だ。まぁいい!俺の名前はゲルゲルド・ウィン・ユダン。」
「ゲルゲルド様ですね。よろしくお願いします。」
テカテカと光る顔に気味の悪い笑みを浮かべた豚。鼻息を荒くさせたゲルゲルドはジゼルの金色の髪を触る。ジゼルは一瞬引き攣った笑みを見せるが顔色ひとつ変えずゲルゲルドに好き勝手に髪を触らせる。リヴァイは我慢の限界なのか眉間に皺を寄せ歯を食いしばった。