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so ist es immer【Levi dream】

第4章 intertwined feelings


一気に騒がしくなった舞踏会。

ここから見た限り、ジゼルは楽しそうにしてレヴィとのダンスを踊っていた。リヴァイがその様子を眺めながら壁に背を預けている。

「ねぇ、ジゼルにはこの世界がお似合いだと思わない?」

「あ?…何が言いたい。」

そんなリヴァイの隣にハンジが並び純白のドレスを輝かせ、美しい髪を靡かせたジゼルを見て静かに言う。いつもみたいにふざけてはおらず至って真剣なその声色にリヴァイは妙な焦燥感を覚えた。

「ほら、ジゼルは私達みたいにいつ死ぬのかわからない世界で生きるよりもこうして安全が保証されている王都で穏やかに過ごし、そして何れは異性を想い、子を授かり、母になる。」

「……」

貴族の中に紛れても全く違和感のないガキ。レヴィの糞ガキと楽しそうに笑い踊りを熟していくガキに眉根が寄る。確かにあのガキがいるべきところは調査兵団ではないのかもしれない。

いつ、誰が死ぬのかわからない世界で人類の希望という大層な肩書きを背負うよりもこうしてなんの重荷も背負わず豊かに穏やかに過ごしている方があいつには似合っているしそれがあいつの為でもあるのかもしれない。

「ねえ、リヴァイなら分かるんじゃないかい?人類最強という重荷を背負いながら巨人と戦い続けていく。きっとジゼルも人類の希望という重荷を背負いながら人類の糧となる立体機動装置を作り続けていくんだ。」

「……」

「でも不思議だね。それをあの子は苦だとは思わない。……ジゼルはきっと調査兵団に残るんだろうね。」

「……どうだかな。」

「いいや、あの子の事だ、きっと残るはずだよ。人類の希望になれたことを誇らしく思ってるんだもん。そこが貴方との決定的な違いだね。それにエルヴィンがジゼルを離さないと思う。だって新型立体機動装置だよ?言葉だけでも魅力的なのに。調査兵団に希望をもたらす少女をエルヴィンは簡単に手放さない。」

「やっと地上に出られたってのに皮肉な女だ。今度はエルヴィンの駒か。」

「……だからリヴァイが支えてあげるんだよ。それに今回の任務、護衛役の他に裏があるでしょ?ほら、こないだジゼルを襲った人間がまた現れるかもしれないって。確かに絶好のチャンスだしねぇ。でもこうも沢山人が居ると全員を把握するのは難しいよね。」

確かに、とリヴァイは思う。
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