so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「なら、俺が踊り、教えるよ、ジゼル。」
「レ、レヴィさん?」
「俺ね、レヴィって名前だけど皆からはリヴァイって呼ばれてるんだ。」
「え?!」
思わぬ言葉にリヴァイは目を見開かせ、ジゼルは声を上げる。ハンジは面白い事になりそうだ、と興味津々にレヴィを見詰めた。
「だけど人類最強のリヴァイ兵士長には到底かなわないから。君はレヴィって呼んで。さん付けもいらない。」
「……レヴィ?」
「それでいい。よし、じゃあ行こうか。」
そう言ってジゼルの腕を引っ張るレヴィにリヴァイは渋々ジゼルの肩を抱いていた手を離す。ジゼルが少し寂しい顔をしていたがリヴァイは見て見ぬ振りをし、代わりにレヴィをこれでもかと言うほど睨む。その目はどういうつもりだ、と訴えていた。
「やだな、リヴァイ兵士長。父さんの言ったように俺は縁談を受ける気はないよ。ジゼルも同じ気持ちのようだし。」
「……」
「ジゼルは確かに美しい、それは分かるけどジゼルとの縁談を受けると後が怖そうだからね。もしかしたら俺は初夜を迎える前に生きたまま巨人の餌食にされるかもしれないし。」
「あ?」
リヴァイがレヴィを威嚇するとレヴィは困ったように笑いながら頬をかいた。そして、
「君達は想い合ってるんじゃないのか?」
思わぬ衝撃な言葉にリヴァイは顔を引き攣らせ、ジゼルは顔をこれでもかというくらい真っ赤にさせ固まる。
「餓鬼がピーピー喚きやがって。おい、さっさと行きやがれ。」
「俺と歳は変わらないでしょ、リヴァイ兵士長。……まあ俺よりも遥かに修羅場は潜り抜けてきてはいるけど…。」
「お前と一緒にするな。なんだ、踊りに行かねえのか。」
「行くよ。主役が踊るのをみんな待ってるみたいだし。」
ジゼルの腕を引っ張ったレヴィは会場のど真ん中へとジゼルを連れ出し、ジゼルの腰を抱く。それと同時に次々と演奏が始まり音楽と一緒にステップを踏んでいくレヴィ。
踊りを踊ったことがないジゼルは冷や汗をかく。こんなの、知らないよ。と半べそをかいてしまいそうになりながらも必至にレヴィについていく。
さすがは貴族の息子だろうか、レヴィは丁寧にジゼルをサポートし次々と華麗なステップを踏んでいく。ダンスを知らないジゼルでも何とかついていくことができ、そんなふたりのダンスを目に焼き付けた他の貴族達も次々とステップを踏み始めた。