so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「おいクソ眼鏡、なんで俺の名前が出てくる。」
「ハンジ、……それは鼻血か?」
真っ赤に染まっているハンジの兵服にエルヴィンは瞬きを繰り返し、リヴァイは汚物でも見るかのような目でハンジを見て、モブリットは疲れを取るようにこめかみを念入りに揉む。
「そりゃ鼻血も出るって!ジゼル、ほらこっち!」
「ハ、ハンジさん…ちょっと待っ、」
純白のドレスは確かに綺麗だった、だが着るのも歩くのも一苦労で。慣れないドレスに何度も躓きそうになるジゼルはハンジの後を追うのに精一杯だった。裾が傘のように広がる純白のドレスは膝丈でさらけ出している足が肌寒い。
胸元はピッタリで落ちてくる心配はないだろうがそれでも普段着とは程遠いドレスに戸惑いを隠せないジゼルの額には少しだけ汗がにじみ出ていた。ハンジにセットしてもらった長い金色の髪は美しいから、と下ろしたままで耳辺りに透き通ったブルーの花の髪飾りが着けられていて。耳に輝くイヤリングも髪飾りと同じ青色。
こんな派手な格好、した事ない。
まさかこんな姿で大勢の人達の前に出ないといけないのか、と既に行く気をなくしてしまったジゼルは胸元を掴みながら俯き加減でエルヴィン達の前に出る。
ジゼルの姿を捉えた男三人はジゼルを食い入るように見詰めたあと大きく目を見開き、息を止めた。
「あはははっ、かわいいよねぇー?かわいすぎるよねぇ?」
面食らった様子の男たちにハンジが至極愉快そうに笑う、目に涙を溜めて腹を抱えていた。
「ハンジさん、やっぱりドレスが綺麗すぎてあたしには似合わなかったんじゃ……、」
「みんなジゼルのドレス姿を見て理性と戦ってるんだよ。とーっても似合ってるから気にしない気にしない。」
「でも、」
ドレスに着せられている感が凄い、とジゼルは顔を真っ青にさせながら口元を手で覆う。その仕草ですらも綺麗で上品に見える。この世にこんなに綺麗な女性が存在するのか、と数々の貴族の夫人を見てきたエルヴィンは唾を飲み込んだ。