so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
リヴァイはふっ、と小さく笑うと新型立体機動装置を手慣れた手つきで装着し始める。旧型とは見た目も違ったが着け心地までまるで違って本当にこれをジゼルが開発したのか、とリヴァイは目の前で嬉しそうに微笑んでいるジゼルを暫く見詰めた。
「旧型と変わった操作は?」
「はい。此処の持ち手を…、あ、リヴァイ兵士長は逆手持ちだと聞きました。新型は逆手にも対応しますので普段のリヴァイ兵士長のブレードの持ち方をしてください。」
「ああ、こうか。」
「はい。旧型はトリガーの部分が二つに分けられていましたが新型ではトリガーを一つに纏め上下に動かす事が可能です。トリガーを上に向ければアンカーが射出します、トリガーを下に向ければアンカーを巻き取ります。」
「ほう、興味深い。」
リヴァイはトリガーを弄りながら目を細めた。ジゼルは新型立体機動装置と向き合ってくれているリヴァイを見て満面の笑みで頷くとさらに言葉を続ける。
「次にガスボンベです。旧型はガスの調節が難問だとエルヴィン団長から聞きました。新兵はガスの調節に手こずるというのを聞いたのであたしの独断ではありますが新型は飛ぶ距離に応じてガスが噴射される様にしました。そしてガスの補充を行わなくてもそこに付けられている……えっと、説明しにくいので実際にあたしがしてみてもいいですか?」
「ああ、構わない。」
「補充地点に行かなくてもガスはここをこうして…、右に回しこの小さなボタンを押すと、」
プシュー、という音と共にガスが補充されていく。信じられない機械に瞬きをするのも忘れたリヴァイ。他にも旧型にはなかった機能が新たに付けられ新型立体機動装置は早くも人類の希望となる、と確信したリヴァイはジゼルの説明を聞き終え手慣れた手つきで簡単に確認をしていく。
「上出来だ。一度外を飛び回る、お前は見つからねえよう窓際にでも隠れてろ。見つかれば反省文どころじゃ済まねえぞ。」
「はい!」
立体機動装置は基本的にエルヴィンの許可がいる。その許可無しに立体機動装置を装着し飛び回っていたことがバレればリヴァイもジゼルも反省文だろう。リヴァイなら兎も角まともに睡眠も取れていないジゼルに反省文は不憫すぎると目の下に出来たジゼルの隈を一瞥したリヴァイは窓際に手を付き手慣れた手つきでアンカーを一番近くの木に刺した。