so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
いつもと同じ献立は味わう必要も無いくらいに食べ慣れていて。リヴァイは小麦のパンをかじりながらぼんやりと宙を眺めていた。そんな時、遠くの方でガヤガヤと何か騒いでいる声が聞こえ、こちらに近づいてくる複数の足音に顔を歪めて舌打ちを落としたリヴァイ。静かに食べたいから早くに食堂に来ているのに、と明らかに不機嫌になったリヴァイにハンジは小さく苦笑いをし、食堂の扉を見る。
「なんだよジャン。お前…ジゼルが居て緊張してんのか?」
「おま……っ、ふっざけんなよ!死に急ぎ野郎!なんて事言いやがんだよ!」
「なんだと馬面男が!本当の事言っただけじゃねえかよ!」
「余計な事をジゼルに言うなよ!それになぁにがジゼルが居て緊張してんのか?だよッ、余裕ぶっこきやがって!お前はいいよなぁ、ミカサがいるんだもんなぁ?チックショー、羨ましいッッ!」
「はあ?変な奴だな。なんでミカサが出てくるんだよ!」
ブツブツと言い合いをして食堂に足を踏み入れた後輩兵士たち。ジゼル、という言葉にぴたりと手を止めたリヴァイが入ってきた人物を睨む。
「え?あ、へ、兵長、ハンジ分隊長!?」
「お疲れ様です!」
一斉に敬礼したエレン、ミカサ、アルミン、ジャン、サシャ。そしてリヴァイに気づいたジゼルが目を大きく見開かせ硬直する。ハンジはヒラヒラと手を振りながら敬礼を解いて、と言葉を落とすと次々と席に座る104期兵士。
「ジャンボーイ、ジゼルが好きなんですよね?なら思い切って告白してみては?」
「ブッ…!何言ってんだよサシャ!お前も言うか!?ってかそのジャンボーイてのやめろ!」
「サシャ、余計な事言わないで。ジゼルは誰の物にもならない。」
「ミカサ、それはないよ。ジゼルも女の子だよ?それに僕達よりも歳上だ。まあ歳は近いけど。恋愛くらいしてもいいと思う。」
サシャ、ジゼル、ミカサ、アルミンの順に言葉を紡ぐ。その手の話に鈍感なエレンは首を傾げたままシチューを啜っていて。ジゼルはといえばジャンとサシャに挟まれて困ったように笑っている。
席は離れているが大きな声で言い合いする声がリヴァイとハンジの耳を刺激する。どうやらジャンはジゼルに好意を抱いてるらしい、顔を真っ赤にさせてジゼルを見詰めるジャンにジゼルは困ったように小さく笑うだけ。