so ist es immer【Levi dream】
第4章 intertwined feelings
「お口に合って良かったです。お仕事中に申し訳ありませんでした。…では失礼しますね。」
「おい。」
踵を返し、リヴァイの執務室のドアノブを手に取ったジゼルが振り返る。
「リヴァイ兵士長?」
「いや、何でもない。引き止めて悪かった、戻ってくれ。」
首を傾げながらもジゼルは部屋を後にした。悪かった、とその一言が言えなかったリヴァイは眉根に皺を寄せた。果たしてジゼルとまともに話したのはいつぶりだろうか、と思い返す。ジゼルの淹れてくれた紅茶は滑らかでほぼ初心者に近いジゼルがよくここまで美味く淹れれたものだ、と少し感心する。
それと同時にどこまでも情けない自分に溜息をついてエルヴィンが渡してきた書類に目を通した。その書類にはクロウド公爵家の晩餐会に参加する貴族の名前と日程、時刻、場所などが知らされていてくだらないと思いつつもリヴァイは空いているスペースに自分の名前を記入した。
リヴァイ・アッカーマンと記入したリヴァイはその書類と他の書類を手に持ちついさっき出ていった団長室へと向かおうと腰を上げたのだった。
無事にエルヴィンに書類を手渡したリヴァイは窓の外を見る、辺りはすっかり暗くなっていて。若い兵士が立体機動装置を装着しながら訓練しているのを暫く眺めていたリヴァイは早めに夕食を食べようと食堂へ向かう。騒がしいのが嫌いなリヴァイはいつも早めに食堂に行くか遅めに食堂に行くかの二択だった。成る可く1人でさっさと済ませたいリヴァイは足早に食堂へと向かう。
「あれ?あれあれあれあれ?リヴァイ?もう夕食にするの?」
「……。」
そして1番会いたくなかった人間と会う。
ハンジの研究室を通り過ぎようとすれば運悪くハンジが研究室から顔を出しリヴァイと目が合う。リヴァイはハンジを空気だと思うようにしたのかハンジの言葉を無視し部屋を通り過ぎた。