so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
「ねえ、エルヴィン。リヴァイってさあ不器用すぎやしない?」
「…うむ、あながち間違えてはいないな。」
「ほんっとー見てて焦れったいんだよなぁ。ジゼルを助けて医務室に運んだくせに後は私達に任せたって言ったけどなぁに考えてんだろうねあのチビわ。」
「はは、今この場にリヴァイが居たら確実に殺されてしまうな。」
ジゼルの病室から出た2人は並んで話す。ハンジは考え込むようにして顎に手を置く。確かにリヴァイはジゼルを大切に思っている、これは間違いない。だが、だからこそどう扱っていいのかが分からないのだろう。不器用になるのもわかるがあまりに不器用すぎてジゼルが不憫に思う。
「そういえば、クロウド公爵家の晩餐会はどうなったの?ピクシス司令が指定した日程だいぶ過ぎちゃってるけど……。」
「ああ、まだ言ってなかったか。予定が詰め込んでてな、日程を伸ばしてもらっている状態だ。クロウド公爵家が思ったよりジゼルにご熱心でな…。予定を伸ばしてほしいと臨時会議の時ピクシス司令に言っておいたら快く頷いてくれたよ。」
「えーーー聞いてないよっ!!でも、そっかぁ。リヴァイと苦労が耐えないなぁ、ジゼルも可哀想だけどリヴァイも可哀想だね。クロウド公爵家の晩餐会、ジゼルの護衛役だけど1番見張っとかないといけないのはリヴァイかもねぇ…。」
「はは、確かにそうかもしれないな。」
クロウド公爵家の晩餐会は一週間後。エルヴィンとハンジは食べ損ねた夕食を食べに食堂の扉を開けた。静粛した食堂には先程のジゼルとリヴァイの成り行きを見ていた兵士たちももう既に居ない。
「あれ、リヴァイ?居たの?」
だがぽつんと席に座り腕を組みながらジゼルのとってきた魚を見下ろしているリヴァイにつかさずハンジが声を掛ける。
「あいつは。」
「あージゼル?ジゼルならもう大丈夫、すっかり元気だよ。にしてもリヴァイ、ジゼルにファルの世話をしてくれた事と魚を取ってきてくれた事への感謝と事情を知らなかったとはいえリヴァイらしくもなく後先考えず首を絞めた事への謝罪くらいは伝えなよ。」
リヴァイの視線がハンジに向けられる。
「分かってる。……努力する。」
「あああああっ!もう!ほんと焦れったいな!!!本当にジゼルに嫌われても知らないよ?!ジゼルは優しい子だけど芯の強い子だ!!そんなんだとリヴァイ、本当に嫌われるだろうね。」