so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
滾る、と鼻の下を伸ばしているハンジ。ジゼルは信じられなかった、まさかあのリヴァイがと何度も心の中で繰り返し首元に手を置く、とそこには湿布が貼られていた。
「あー、酷いよね。それは酷いよね。いくら助けてくれたとはいえ一度首締められてるんだもん。しかも手加減なし、いや、ちょっとは手加減しただろうけどリヴァイの奴、力加減がわかんないんだろうね!でも気にしないで?直ぐに消える痣だから!ね?」
「気にして、ないです。」
困ったように笑うハンジにジゼルは小さく笑う……がその表情は少し拗ねているようにも見えた。唇を尖らせたジゼルが可愛くてハンジはジゼルに抱き着いてしまいたい衝動に駆られるが何とか抑える。そんなハンジを見たジゼルだがその笑みはとてもぎこちなくて。ハンジは心の中でリヴァイにどんまい、と何度も言ってやった。リヴァイの性格上仕方ない、がこれは仕方ないで済まされる事ではないだろう。ジゼルが責任を感じる必要は無いのにリヴァイのあの行為のせいでジゼルが変に気を使っている事は確かだ。
「今度会ったら文句のひとつくらい言ってやったらいいよ。リヴァイのチビってね!」
「そんな、恐ろしすぎて考えたくもないです…。」
「ははっ、そうだよね、やっぱりそうなっちゃうよね。うーん、なんて言うのかなぁ、リヴァイの愛情なんだよこれも。ただ愛情表現が下手くそなだけなんだよっ。」
「……」
「今は怖いよねそりゃそうだ。普通にしてても怖いのにね。」
「怖く、ないです。あ、でも少し怖いかも…。」
矢張り唇を尖らせながらそういうジゼルは不服そうにハンジを見詰めた。ハンジは頭をかきながら小さく笑うとゴーグルを人差し指持ちあげる。
「まあジゼル、今日は一日疲れたでしょ?リヴァイとは落ち着いてから話したらいいと思うよ。リヴァイの奴、ちょっと後悔してたからさ。一発殴っても大丈夫だと思うよ!うん!絶対!その時は知らせてね、私も協力するから!!!」
鼻息を荒くさせたハンジにふふ、と笑うジゼルは口元に手を置いた。元気を取り戻したらしいジゼルの様子にハンジは気づかれぬよう肩の力を抜き息を吐いて安堵した、その時医務室の扉が開く。かた、かたとこちらに近づいてくる足音にジゼルは首を傾げ、ハンジは誰か分かっているのかニッコリ笑って白いカーテンを開ける。