so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
「リヴァイ、ジゼルに着いてやれ。」
エルヴィンの言葉にリヴァイは医務室に向かっていた足を止める。
「こいつが目を覚ました時、俺が居ればさらに恐怖を与えるだけだ。医務室に運んでくるからお前らが居てやってくれ。」
振り返らないリヴァイの表情は分からなかったがエルヴィンは小さくわかった、と返事をした。リヴァイとジゼルが居なくなった部屋では一気に緊張の糸が張り詰めハンジはリヴァイが殺した男の顔を目に焼き付けるように見詰めた。全く持って見覚えのない顔にハンジは首を傾げエルヴィンを見るとエルヴィンも顎に手を当て絶命した男の顔を食い入るように見詰めていた。どうやらエルヴィンも全く見覚えがないらしい。
「明らかにジゼルを狙った犯行だな。エレン、ミカサ、アルミン、状況を話してくれないか?」
「は、はい。だけど俺達もそこまで状況といった状況は知らないんです。ジゼルの部屋からジゼルの声が聞こえてミカサが扉を開けたら黒ずくめの男が気絶したジゼルを抱えていて…、それまでの経緯は知りません。すみません…。」
「いや、謝らないでくれエレン。……この男達に見覚えは?」
その言葉にエレン、ミカサ、アルミンは揃って首を横に振る。誰の使い手かすらもわからない状況にエルヴィンはふう、と小さく息を吐き出した。こめかみを揉み眉根に皺を寄せる。
「ね、エルヴィン。こいつら憲兵に引き渡すの?」
ハンジが絶命した男達に指を指す。
「………いや、憲兵に引き渡せば次の壁外調査の日程が伸びるのは確実だろう。それどころか、エレンの硬質化実験も出来ないだろう。憲兵に身柄を引き渡すのはこの男達の黒幕を捕まえた時だ。ジゼルには息苦しい思いをさせるだろうがジゼルの単独行動は成る可く避けさせてくれ。」
「分かったよ。エレン、ミカサ、アルミン。ここでの出来事は内密にしてくれるかい?」
「も、勿論です!」
エルヴィンとハンジの言葉にアルミンが敬礼をしながらそう答える、続いてエレンとミカサも敬礼をし、アルミンの言葉に続いた。
「うん、助かるよ。なら、エルヴィン、私はそろそろ医務室に行くよ。ジゼルが心配だしね。」
「そうしてくれ。状況整理がつき次第私も医務室に向かおう。」
ハンジは手を振るとジゼルの部屋から踵を返していき、エルヴィンに自室で休むようにと言われたエレン達も浮かない表情で踵を返していったのだった