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so ist es immer【Levi dream】

第3章 a beautiful nudity



大きな木々を軽々と飛び越えるリヴァイは暗闇に目を懲らす。暗闇に慣れているリヴァイはランプなしでも不自由なく空を跳べた。見落としがないように辺りを見渡し金髪を探す、月明かりに照らされた金髪は目立つからこの森で迷ったとしても直ぐに見つかるはずだ、と思っていたがなかなか見つからず苛立ちを吐くように舌打ちを落とした。

1本の枝に着地し、もう一度慎重に辺りを見渡す、が矢張り何もない。森に住んでいる生き物たちも息を潜めているのかリヴァイのアンカーを繰り出す音しか耳に入ってこない不気味な森に益々リヴァイの苛立ちは大きくなるばかりで。

そんな中、

「兵長ッ!ジゼルが、ジゼルが見つかったらしいです!エルヴィン団長が食堂へ来てくれ、とのことです!」

若い兵士が立体機動装置を身につけリヴァイの前で敬礼する。その表情は焦りなのか、はたまた安堵からなのか額には汗が滲み出ていて。ジゼルが見つかったとの報告を受けたリヴァイは小さく胸を撫で下ろし、安堵した。

「そうか、御苦労だったな。」

「はっ!」

若い兵士はエルヴィンからの伝言を伝えると兵舎に向かってアンカーを繰り出した。リヴァイは静かにそこに佇んだまま自分自身を落ち着かせるようにと息を吐いたがリヴァイから繰り出されるアンカーは苛立ちからなのか彼らしくもなく雑に木々に刺されていた。やっとの思いで到着した食堂には困惑状態の兵士達とさらに困惑して肩を落としているジゼルが居た。ハンジがこちらに気づき手を振るがリヴァイはそれを無視し早歩きでジゼルに向かう。










訳が、わからなかった。バケツに沢山入った魚はちゃんと人数分連れて。帰りは魚の入ったバケツが想像以上に重たくて何度も諦めかけたがそれでもバケツに入った魚を食べてみんなが笑ってくれている姿を想像したら諦め切れなくて。ジゼルは寒い夜の中、汗をかいてバケツを両手に持ち食堂へと向かった。食堂のおばちゃんに調理してくださいと頼めば食堂のおばちゃんはビックリしたように魚を受け取ったけど次の瞬間には凄いね、と言って頭を撫で褒めてくれた。だから、みんなも喜んでくれると決して疑わなかった。

軽い足取りで食堂の調理室から出ればそこには青くて丸い目をこれでもかというほど見開いたアルミン。そんなアルミンにジゼルはふふ、と笑い今日の出来事を話そうと口を開けかけた時。

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