so ist es immer【Levi dream】
第3章 a beautiful nudity
単純に自分を心配してくれている3人の言葉に心が温かくなったのだ。嬉しくて、温かい胸に手を置き3人に視線を向けた。
「大丈夫、リヴァイ兵士長はいつも作業が終わるまで待っててくれて終わったら部屋まで送ってくれてるだけだよ。」
その言葉に3人は目を見開く。ミカサに至っては顔が引きつっていて。勘の鋭いアルミンは普段のリヴァイとジゼルの前でのリヴァイを頭の中に思い浮かべ、どう頑張っても一致しない人物に半分混乱していた。あまり兵士と仲良く喋っているところを見たことがない3人はリヴァイの信じられない行動に沈黙する他なかった。だがジゼルが嘘をつく訳でもなくて。どうやらリヴァイ兵長のお気に入りらしいジゼルは目の前でニコニコと笑っているだけ。
4人のあいだには長い沈黙状態が続いていたがジゼルは思い出したかのようにしてハッと目を見開いた。そうだ、今日は団長から仕事を頼まれているんだった、と忘れてしまった自分に苦笑いを零したジゼルは未だに固まっているエレン達に目を向けた。
「…?じゃあ、行くね?」
「あ、ああ。じゃあな!ジゼル!!」
ジゼルの言葉に大きく返事したエレンは躊躇いながらもジゼルに手を振る、ジゼルも大きく手を振りながら馬小屋へと足を進めた。馬の世話なんてしたことが無いジゼルは不安でいっぱいだったが馬小屋に到着すればすぐにそんな不安はどこかへ吹き飛んだ。自分よりも大きな動物にはじめは圧倒されていたが馬達は思ったよりも素直で可愛らしくて。ジゼルが微笑むと馬もそれに応えるようにして鼻を鳴らしジゼルの頬に鼻をくっつける。
エルヴィンの愛馬の名前が、ウィンドウ。ハンジの愛馬の名前が、トイ。リヴァイの愛馬の名前が、ファル。ウィンドウは白馬で比較的穏やかな性格の持ち主だった。トイは眠るのが好きなのかジゼルが声を掛けてもうつらうつら、としていて。ファルはリヴァイによく似ていて神経質だが濃厚な馬だった。
「ウィンドウ、トイ、ファル、あなた達の主人は今仕事で王都に行ってるの。だから、今日はあたしにお世話させてね?」
そう言ったジゼルはウィンドウ、トイ、ファルの毛並みを整えるかのように撫でる。気持ちよさそうに目を細めた馬達にジゼルはふふ、と笑い楽しそうに馬小屋の掃除を始めた。