• テキストサイズ

夢の刃に純粋な思いを重ねて【鬼滅】

第3章 激闘の初任務




うどん屋の屋台付近に戻ると、淳一と禰豆子が手を繋いで待っていた。


「先生……なんか、尊いですねぇ」


「むっ?」


「何ともないです、すみません……いたっ!」


花怜は淳一に頭に軽い手刀を入れられ、痛みで頭を押さえた。


「仲良いですね」


「いやぁ……」


炭治郎に褒められてしまったが、実際に仲が良いのかよく分からない。だって、先生と生徒の関係だから。


「行きましょうか、炭治郎」


「うん。でも、どこに居るのかなぁ……」


炭治郎は珠世達の居場所に頭を悩ませている。しかし、本当はそんな必要はないのだ。なぜなら、愈史郎の血鬼術で姿を隠しているからだ。


炭治郎がキョロキョロと辺りを見渡していると、愈史郎を発見した。


「愈史郎さん、待っててくれたんですね」


花怜がそう言うと、愈史郎は眉間にシワを寄せた。


「俺はお前に名前を教えた覚えが無いが?」


「いやぁ……未来から来た者で、ある程度の知識はあるんです」


「はぁ?」


愈史郎が如何にも理解不能という顔をしている。


「珠世さんが居る時に話した方がよろしいでしょう」


「ああ……そうか。その二人は鬼じゃないか?」


愈史郎の言葉に、花怜達は目を伏せた。


「……全て無残の仕業です。私達はこの世界を見ているだけで良かったのに、先生も鬼になっちゃって……」


辛そうに話す花怜の頭を労るように淳一は頭を撫でた。その表情はとても悲しそうだった。


「……悪かったな。行くぞ」


愈史郎がそう言った。花怜達は愈史郎に付いて行った。


/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp