第2章 Ninomiya.
「えー。」
「粘るね」
バシャバシャと
雨が彼女の頭に当たる。
優しい俺は彼女に傘をさす。
「要らない
おっさん拾ってくんないから」
と結構マジな顔で言われた
ワケありって奴ですか
彼氏にでもフラれてヤケになってるんですか
それならお生憎。
俺は彼女募集してない
独身だけれどね
「....帰んないの?家に」
「...帰る家がないから
拾ってって頼んでんの。
頭悪ぃね、おっさん」
あのね。
おっさんおっさん言うけれど、
俺まだ25歳!
(現在の年齢ムシしてます、さーせん)
「私、ご飯1週間も食べてないの
お腹減るし、頭痒いし。
それにここ居たらまともに寝れないの
知ってる?
安易に寝たら欲求不満の
おっさんが襲ってくんの」
だいぶ前にヤられて学習したの、
と無表情で語る女の子
「...オニィサンに助けて欲しい」
女の子は泣いてる顔を隠して、
そう言った。
もう嫌だ、そう言ってるようで。
「初めからそう言いなさいよ」
と俺は女の子を傘の中に無理やり入れる。
まだ土砂降りだけど、
雨宿りは止める。
「あ、の。」
「拾ってあげます」
やらしーこと、
したらダメだって学校で習いませんでした?