第2章 Ninomiya.
「会いたい、ずっと一緒に居たいって。
そう思いながら会ってる。」
彼女が居る時でさえも、
俺は君と会うことを優先していた
彼女との時間が窮屈で退屈なのも、
すべて頭の中に君が居たから
ただの、ワガママに過ぎないことなのに
君を、
こんなにさせるまで苦しめてたなんて。
俺は一体、彼女に何を望んでいた?
「....っぁあああ....」
「...頬、どうしたの?」
ほっぺを撫でると、
痛みでビクッと反応する愛里
何か言ってくれよ、
何か、俺に教えてくれよ、
じゃねぇと、
その痛みの理由が
頭の中に浮かぶ最悪な状況を
当てはめてしまうじゃねぇか....!!
「....くん...に....ったの....」
「...う、そだろ....?」
君にとって何が最善なことか、なんて
何を今さら考えてんだよ。
『二宮くんの元カノに会ったの』
たった一言、この言葉ごときに。
こんなに焦るなんて。