第2章 Ninomiya.
息を切らして指定された
公園の前に行くとしゃがみ込んで
泣く愛里の姿があった
「ちょ、大丈夫ですか」
俺もしゃがみ込んで
愛里の顔を覗きこむ。
なんでそんなに泣くのか。
俺には、やっぱり分からなくて。
「....俺ん家、行く?」
それしか聞けなくって、
聞いといて情けなくなった
もっと言えたことあっただろ?
大丈夫、とか、どうしたの、とか
ああ、そうか。
好き、と同じで。
俺は大丈夫?もどうしたの?も
素直にまっすぐ言えないんだ。
「....にっ、のみやくっ...は....
ど、いう気持ちで...私に会ってるっ?....」
初めて、
初めて、
君が俺の気持ちを聞いた愛里
「....どう、って...」
いまさら、
気づくのか?俺。
君が泣いてまで、
気付けなかったのか?俺。
最低だ、俺。