第6章 Ohno.
これは夢?
これは、夢?
泣き叫ぶ君の声に
目を開けば
自分の手に血が付いていて
君の頬にも血が付いていて。
「…なにするのっ?」
先ほどより怯えた顔して、
まるでおいらが君を殺そうとしてるみたいじゃないか
そんなことするわけないのにね。
だって、
愛里のこと好きなのに。
「…おいら、
欲しい物は必ず手に入れる主義なんだ」
小さく振り上げたナイフを、
ゆっくりと振り下ろす。
君を手に入れるまでは、
「欲しい物は、手に入れる」
腕に、手に、指に、足に、
さあ、動けなくしてしまおう。